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WAVE PATTERN×LEAVES×ONE PIECE


金糸使いの波模様の帯地と総柄の着物生地を組み合わせたワンピースとなります。

全体的にクリーム色がっかた波模様の帯地は上品で高級感があります。
帯地を洋服にリメイクする場合、一度も締めたことのない帯よりも使いこんだ物の方が生地も柔らかく身体に馴染みやすい服になりますが、
あまりに沢山利用されたと思われる物ですと生地のダメージや結び目部分の劣化がひどく悩む場合もあります。
この帯は丁度よいバランスで使用され服へのリメイクにとても扱いやすい理想的な帯でした。

「帯地でこんなワンピース?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
丹念に織られた帯地は服地や着物生地では味わえない魅力があり、
細い糸がこんなふうに形になっていく工程を思うとこれ以上の素敵な素材はないように思います。

金糸やベージュ、クリーム色などが使われたグラデーションカラーで波模様も優しい感じがします。

時々、出会う着物の波模様で北国の冬の荒々しい海を感じる波のデザインもあり、
染色作品としては魅力的ですが着る物なのでもう少し優しげな波模様だったらよかったのにと残念に思うことがあります。

この帯は正しく春の訪れを感じる優しい波でとても素敵なデザインです。

組み合わせた総柄の染色生地は、着物だった物で染め直しをしている生地です。
着物を解きながら裏側にうつる模様に気が付き染め直しの生地だと分かりました。
着物にはまだしつけ糸が付いたままでしたので、
染め直し後は一度も着なかったのだと思われます。

表面は上から新しく染色され分かりにくいのですが、
こんなふうに裏から前の柄を発見できることも面白いと思います。
それも生地の歴史がありリメイクのいい味になっているようにも思います。

私の母の時代は着なくなった着物を染め直して新しい着物として作り変えていました。
そのくらい白生地が高かったのか、物を大切にしていたか分かりませんが、
仕立ててある着物を解き洗い張りして、
また一枚の反物になるようつなぎ合わせ新たに染色できるようにするまでの工程にかかる時間と費用を考えると
新品の反物を購入するのとあまり変わらないような気がします。
やはり昔の人はお金ではなく物を大切にしていたことから始まった風習だったのかもしれません。

今はあまり見かけなくなりましたが、昔は町に染物屋さんがありました。
私は小さいながら母と一緒に染物屋さんに行くのが好きでした。
母の用事が終わるまでには長い時間がかかりましたが、
その間ずっと生地見本を見ながら想像の世界で遊んでいた記憶があります。
今、考えると私が染色科を選んだのも小さい頃のこんな体験がどこかで影響していたのかもしれないと今更ながらに思うのでした。

時代の流れとともに染物屋さんも呉服店もなくなっていくのは寂しい気がします。

そんな染め直しの小さな葉柄が帯地の中の色とよく合って上品なワンピースになりました。

何処に着ていっても自慢できる魅力的な一品となります。

この一品の詳細はこちら

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